アサリは砂抜き&塩抜きがおいしさのポイント! 潮干狩りで採ってきたアサリを美味しく楽しむヒント&レシピ

公開日:2025/05/26

アサリは砂抜き&塩抜きがおいしさのポイント! 潮干狩りで採ってきたアサリを美味しく楽しむヒント&レシピ

子どもと一緒に楽しめる春のお出かけイベントのひとつに潮干狩りがあります。エリアによって異なりますが、一般的に潮干狩りのシーズンは3〜6月頃なので、まさに今が旬。そんなアサリを楽しく収穫したら、美味しく調理してとことん味わい尽くしたいものですよね。そこで今回は、アサリ料理最大の難関「砂抜き」のコツや上手に調理するためのポイントをおさらいするので、ぜひチェックしてみてください。最後にはアサリを使ったおすすめレシピ3選の紹介も♪

簡単! アサリの砂抜きのやり方

潮干狩りから帰ってきたあとは、アサリの砂抜き作業が必須。きちんと砂抜きできていないアサリを噛んでしまったときの、あの「ガリッ」とした感覚は、一生モノのトラウマとして残ってしまう可能性もあります……。子どもも安心して美味しくアサリ料理を食べるために、しっかりと正しい手順をマスターしましょう。

 

スーパーで購入したアサリも、たとえ「砂抜き済み」とラベルが貼られていても、砂が残っている場合があります。少々面倒でも、手間を惜しまず砂抜きすることをおすすめします。

失敗しない手順

必要なものは、ボウル、ザル、アルミホイル、水、塩のみ。

1.潮干狩りで収穫したアサリを塩抜きする際は、はじめに流水で洗い、表面や殻の隙間についた砂を落とします。

 

2.ボウルにザルを重ね、アサリを並べます。ポイントは大きめのボウルを使うこと。貝同士が重なっていると、アサリが砂を吐き出しにくくなります。ザルを重ねるのは、アサリが一度出した砂をもう一度吸ってしまうのを防ぐため。トレイ&メッシュトレイ、サラダスピナーなど、家にあるもので使えそうな物はなんでも活用しましょう。※写真は卓上用の水切りカゴを使用。

3.海水に近い塩分濃度、約3%の塩水を作ります。目安としては、200mlの水に対して塩小さじ1杯程度。

4.アサリの頭が少し出るくらい、いわゆるひたひたになるくらいの塩水を注ぎ入れます。塩水の量が多すぎるとアサリがうまく呼吸できずに砂を吐き出しません。

5.アルミホイルを被せ、涼しくて暗い場所に5〜6時間置きます(スーパーで買ったアサリの場合は2〜3時間でOK)。アルミホイルは新聞紙や鍋のフタなどでも代用できます。大切なのは暗い環境を作ること。アサリは元々夜行性であるため、暗い場所の方が活発に動きます。

 

水温は、同じくアサリが活発に動くとされる20℃前後が適温。暑い日は、少しの間冷蔵庫に入れるなどして水温が上がりすぎるのを防ぎましょう。ただし、水温が下がりすぎてもアサリは動かなくなってしまうので、入れっぱなしは禁物です。

 

6.最後は、手を洗うようにしてアサリ同士をこすり合わせて洗い、表面にこびり付いた汚れをしっかりと落とします。

死んだアサリの見分け方

アサリを洗っていると、生きているアサリであれば口を閉じます。口を閉じずに開いたまま、または半開きになったままのアサリは、死んでいる可能性があるので食べるのは控えましょう。

 

また、死んでいるアサリは異臭がするため、少しでも「臭いが違う」といった異変を感じた場合も同様に避けておいた方が無難です。特に、潮干狩りで採ったアサリの場合は、いつ死んだかも分からない上に、スーパーなどで売られているアサリのように温度管理もされていません。食あたりなどを防ぐためにも、不安に感じる場合は必ず捨てるようにしましょう。

 

運よく食あたりを起こさずにすんでも、死んだアサリが1つでも入っていると、料理の味に影響を及ぼす可能性があります。

 

参考:一般社団法人 大日本水産会 魚食普及推進センター https://osakana.suisankai.or.jp/health_safe/9810

アサリの塩抜きとは?

海水、そして砂抜きによって長時間塩水に浸したアサリは、体に多くの塩水を含んでいます。そのため、そのまま調理すると塩分が強すぎて「レシピ通りに作ったはずなのにしょっぱくなってしまった!」ということも。そこで大切なのが、もうひと手間の「塩抜き」作業です。

やり方は簡単で、砂抜きをしたアサリをそのままザルにあげて、常温で30分〜1時間程置いておくだけ。塩水を吐き出して塩気が抑えられることで、よい塩梅の美味しいアサリに。

余ったアサリは冷凍保存!

たくさん収穫して、1日では食べきれないという場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍保存するのは、砂抜き、そして塩抜きまでが完了したアサリ。キッチンペーパーなどでしっかりと水分を拭き取り、チャック付きポリ袋に入れて空気を抜いて保存します。そうすることで、味が落ちる原因となる霜の発生を抑えることができます。

 

ちなみに、冷蔵したアサリは2〜3日のうちに、冷凍したアサリは2〜3週間のうちには食べきるようにしましょう。また、冷凍したアサリを調理する際は、凍ったまま調理することが大切。解凍してから調理すると口が開かない場合があります。

アサリを使ったレシピ3選

最後に、アサリを使ったおすすめのレシピを3つご紹介します。美味しく作るコツは、味見をしながら調味料の量を微調整すること。使うアサリによって塩分が違うので、こまめに味見をしながら調理することで、失敗を防ぐことができます。

アサリとキャベツの酒蒸し

材料(1人前)

アサリ……100g

キャベツ……250g(1/4玉ほど)

酒……大さじ3

塩……少々(小さじ1/8ほど)

黒コショウ(あれば)……少々

サラダ油……適量

 

作り方

  1. フライパンに油をひいて、くし形に切ったキャベツを並べる。中火で4〜5分焼き色がつくまで焼く。
  2. アサリを入れ、上から酒、塩を振り入れ、フタをしてアサリの口が開くまで6〜7分ほど蒸し焼きにする。
  3. 皿に盛って、お好みで黒コショウを振って完成。

 

シンプルな料理こそ、野菜の切り方や盛り付けにこだわってみて。いつものメニューがワンランク上の仕上がりに!

アサリとミニトマトとブロッコリーのパスタ

材料(1人前)

アサリ……100g

パスタ……100g

ブロッコリー……50g(小さいもので約5房)

ミニトマト……5個

にんにく……1片(お好みの量)

白ワイン(なければ酒または水)……大さじ2

塩……適量

オリーブオイル(なければサラダ油)……大さじ2

 

作り方

  1. 大きめの鍋に水、塩を入れてパスタをゆでる。1リットルの水に対して塩は10gを目安に。パスタが湯で上がる1分前にブロッコリーを入れる。
  2. フライパンにオリーブオイル、みじん切りにしたにんにくを入れ、にんにくがきつね色になるまでじっくり焼く。
  3. アサリ、トマトを入れ、白ワインを振り入れ、フタをしてアサリの口が開くまで4〜5分蒸し焼きにする。
  4. アサリの口が開いたら、パスタ、ブロッコリー、パスタのゆで汁大さじ1、水大さじ1を入れ、しっかりと乳化させながら合わせれば完成。

 

アサリは鉄分が豊富! 鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収率がUPするので、ビタミンCが豊富なミニトマトやブロッコリーと合わせると◎。彩りも良くなって一石二鳥。

 

参考:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042638.pdf

アサリと豚バラと豆腐のチゲスープ

材料(1人前)

アサリ……100g

豚バラ肉……50g

豆腐……1/2丁

ニラ……20g(2本ほど)

ねぎ(あれば)……適量

味噌……大さじ1/2

コチュジャン……大さじ1/2

醤油……大さじ1/4

ダシダ(韓国の粉末調味料/なければ鶏がらスープの素や中華だしなど)……小さじ1

にんにく……少々(チューブなら1cmほど)

しょうが……少々(チューブなら1cmほど)

水……350ml

サラダ油……適量

 

  1. 鍋に油をひいて、にんにく、しょうが、豚バラ肉を入れて炒める。
  2. 豚バラ肉にある程度火が通ったら、水、味噌、コチュジャン、醤油、ダシダを入れる。
  3. ひと煮立ちしたら豆腐を加え、さらにひと煮立ちしたらアサリとニラを加え、フタをしてアサリの口が開くまで3〜4分加熱する。お好みでねぎを散らして完成。

 

粉唐辛子や豆板醤で辛さをプラスしたり、うどんや中華麺を加えてメイン料理にしたりとアレンジは無限大!

まとめ

子どもと一緒に潮干狩りを楽しんだあとは、大人の腕の見せどころ。正しい砂抜きのやり方を覚えて美味しいアサリ料理を楽しんでくださいね。せっかくのアサリ料理に「あたってしまった!」ということがないように、口が開いたままの死んだアサリには十分に注意しましょう。

文/渡邊倫子

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