10月13日は「国際防災デー」。1989年に国連総会で制定されました。世界中の人が防災意識を高め、地震や水害などの自然災害を減らすことが目的です。日本は特に地震や台風、豪雨など自然災害の多い国。この機会にもう1度、しっかりと防災準備の見直しをしていきましょう。
防災への備えは「非常用持ち出し袋」と「備蓄品」の準備が大切
いつ起こるか分からない自然災害ですが、事前にしっかりと防災準備、対策をすることで被害を軽減することができます。何からはじめればよいか分からないという人は、まずは
- 家具や家電の転倒対策
- 家族で安否確認方法を決めておく
- 避難場所や避難経路を確認しておく
といった命を守るための備えからはじめましょう。
次に、非常用品である
- 非常用持ち出し袋(防災バッグ)の準備
- 備蓄品の準備
をすることが大切です。では、非常用持ち出し袋の中身や備蓄品には何を買い揃えればよいのでしょうか?
同じではないの? と思う人もいるかもしれませんが、非常用持ち出し袋(防災バッグ)と備蓄品は、目的や保管方法などが異なるため、内容も少し異なります。
非常用持ち出し袋とは?
非常用持ち出し袋は、災害発生時に避難所などの安全な場所へ避難するときに持ち出すものです。避難の際には走らなければならないこともあるため、色々と詰め込んで重くなりすぎるのは厳禁。体重の10〜15%程度におさめるのが正解です。
また、手すりにつかまったり、家族と手をつないだりすることもあるため、両手が空くリュックタイプがおすすめ。いつでもサッと持ち出せるよう、玄関先など目につきやすい場所に置いておきましょう。
基本の非常用持ち出し袋の中身
非常用持ち出し袋に入れるものは、命をつなぐために必要な水や食料、そして安全確保、情報収集のための懐中電灯や携帯ラジオなどが不可欠です。あとは家族構成や年齢、性別などに合わせて、それぞれに必要なものを考えて入れていけばOK。
水・非常食
飲料水は生きていく上で必要不可欠! 非難行動の妨げにならない程度に500mLのペットボトルを数本入れておくのが鉄則です。非常食は調理なしでも食べられる栄養補助食品やレトルト食品、カンパン、缶詰などが◎。ストレスを減らしてくれるお気に入りのお菓子などもおすすめです。
情報収集をするためのもの
災害時にはスマートフォンが使えなくなることがあるため、小型の携帯ラジオを用意しておくと安心です。その際は予備電池まで忘れずに。電池切れの心配がない手動充電式やソーラー充電式もあります。電気がストップするとスマホの充電もできなくなります。連絡手段確保のためにモバイルバッテリーは欠かせません。
懐中電灯
停電時、夜間の避難の際に足元を照らすことができます。予備電池と一緒に入れておきましょう。たてに置くとランタンとして使える2wayタイプもあり、こちらは部屋でメインの灯りとして使えて便利ですね。
貴重品
現金や通帳、印鑑、マイナンバーカードなどの貴重品も忘れないで。停電時はクレジットカードやスマホのキャッシュレス決済が使えなくなる可能性もあるため、現金は多めに用意しておくのがベターです。
衣類
かさばる衣類は圧縮袋に入れると体積を減らすことができます。着替えは最低でも1セットは用意しておきたいところですが、スペースに限りがある場合は肌に直接触れる下着を優先的に。おりものシートを入れておけば、下着を替えられない、洗えないときのストレスを軽減できます。
救急用品
常備薬や、ケガの応急処置ができる消毒液や絆創膏、ガーゼや包帯など、必要最低限の救急用品は準備しておきましょう。また、非常時はかかりつけ医以外の場所で受診をすることもありますが、お薬手帳のコピーを入れておくと役に立ちます。
衛生用品
避難所でも断水や停電でトイレが使用できないことがあるため、携帯トイレは準備しておきたいところ。ほかにも歯ブラシセットやマウスウォッシュ、余裕があればボディーシートやドライシャンプーなどを入れておくと便利です。
非常用持ち出し袋に入れるものは家庭ごとに違う
上記の基本の持ち物以外にも、女性が持っていた方がよいもの、子どものいる家庭に必要なものなど、家庭によって必要な物は異なります。
例えば、女性なら生理用品、着替え用のラップタオルやケープなど。子どもならお気に入りの絵本やおもちゃ、赤ちゃんがいる家庭であれば、紙おむつや液体ミルク、お尻ふきなども必要になります。
さらに、季節によっても多少中身は変わり、これからの季節なら防寒着やカイロなども欲しいですよね。
このように子どもの成長や季節ごとに必要なものは少しずつ変わってきます。そのため、非常用持ち出し袋の中身は定期的にチェックをしてアップデートしていくのが鉄則。いざというときに「非常食の消費期限が切れていた!」、「オムツがサイズアウトしている!」といったことがないように、年に1〜2度は見直しをすることをおすすめします。
備蓄品とは?
備蓄品は、自宅に留まり避難生活を送るために必要な物資です。
過去の例によると、災害発生からライフラインの復旧までは1週間以上かかるケースがほとんどだといいます。また、支援物資が届かなかったり、スーパーやコンビニで食品が手に入らないことも想定されます。そのため、備蓄品は最低でも3日分、できれば1週間分を用意しておくのが基本です。キッチンやパントリー、クローゼットなど出し入れしやすい場所に保管しておきましょう。
基本の備蓄品
前述の通り、3日〜1週間ほどの飲料水や食料に加え、停電やガス停止に備えたアイテムも用意する必要があります。
また、非常用持ち出し袋の中身で紹介した、灯り確保のための懐中電灯、情報収集のための携帯ラジオやモバイルバッテリーなども必須。ただし、これらは防災リュックの中に入れているものを使えば問題ありません。
水・非常食
飲料水は1人あたり1日3Lが目安です。また断水の際にはトイレで使用するための水も必要になります。スペースに余裕があればポリタンクに水道水を入れて用意して。
非常食は、アルファ化米、栄養補助食品、レトルト食品、カップ麵などがおすすめです。
カセットコンロ
ガスや電気が停止した場合、カセットコンロがあれば調理をすることができます。また、調理だけでなくお湯を沸かして温かいタオルで顔や体を拭いたり、暖を取ることもできます。
カセットコンロの大手企業「岩谷産業」によると、災害時に気温10℃、大人2人で1週間過ごす場合、カセットボンベはおよそ9本必要だといいます。これは、レトルト食品やパックご飯を1日3回温め、温かい飲み物を飲むために1日3回お湯を沸かし、殺菌・洗浄のために1日3回お湯を沸かした場合の数値です。相当量のカセットボンベの備蓄が必要ですね……。普段3食温かいものを食べられることがいかにありがたいことか分かります。
参照:岩谷産業株式会社|ご存知ですか? カセットボンベの備蓄目安
携帯トイレ・トイレットペーパー
断水時はトイレ使用後にバケツで水を流すという方法もありますが、水がない場合は携帯トイレを使わなければなりません。
携帯トイレにはさまざまなタイプがあり、自宅で使用するなら洋式トイレに袋をかぶせ、使用後に凝固剤で固めて処理するタイプがおすすめです。個人差はあるものの、1日に1人が5回トイレに行くと考え、家族の人数分×7日分を用意しましょう。
生活必需品であるトイレットペーパーは、収納に場所を取るものではありますが、災害時、店舗から早く消えやすい商品だといいます。必ず使うものなので、安心できる量を準備しておきたいですね。
「ローリングストック」がおすすめ
防災について調べたことのある人なら1度は聞いたことがあるかもしれませんが、食料の備蓄は、「ローリングストック」という方法がおすすめ。
ローリングストックとは、日頃食べているカップ麵やレトルト食品などを多めに買い置きして、賞味期限の古いものから消費し、食べたらその分補充してストックを維持していくやり方です。
この方法なら気軽にはじめられるうえ、災害時にも慣れ親しんだものを食べられるので安心。特に小さな子どもや赤ちゃんは、食べ慣れていないものを嫌がって食べないこともあります。ぜひローリングストックで食品備蓄をはじめてみてくださいね。
参照:
政府広報オンライン|【防災特集】ACITION1 災害に事前に備える
まとめ
文/渡邊倫子